元日産のアノ人

年末～正月にかけて世間を騒がせているアノ人が、日本時間昨日夜にレバノンで記者会見をやったらしい。
国内報道の翻訳を一部チラ見しただけだが、潔白の証拠はあると言いながらその証拠は示さず記者の質問に対して自身の都合の良いことだけしか答えなかったらしい。
以下法務にうとい「一般人」の感想。

• 　本来自身の潔白を示す証拠を明らかにする場が裁判である。その裁判を行う裁判所の保釈条件を違法に無視して違法に国外逃亡したら証拠を示す場は記者会見しかないはずなのに、その記者会見ですら具体的な証拠を示していない。このテの輩が「証拠」と喧伝するものは大抵独り善がりな客観性のないものでしかないことは容易に推察できる。のちのち本人がドヤ顔して「証拠」なるものを出したとしても世間に鼻で嗤われる程度のものだろう。それ以前に本来の争点（有価証券報告書の虚偽記載、特別背任等々）とは別に上記の明らかな違法行為に関連したことについてはダンマリをキめたらしい。事実を明らかにするんじゃなかったの？「事実の選別」をしている時点で日本のマスコミを批判・排除する権利はない。日産の他の幹部・経営陣は自身への批判についても記者会見でちゃんと答えてたけどね。
• 　日産のクーデターに巻き込まれた云々を主張していたが、「だから何？」としか思えない。そこに何かしらの違法性があったの？会社内の派閥争いや権力闘争なんてある程度以上の規模の企業なら当たり前にあることだしねぇ…。そのクーデターで自分が負け組になったから文句を言ってるだけで文字通りの「負け犬の遠吠え」でしかない。そもそも毎年報酬を何十億円ももらっていた人間が負け組だとは思えないけど。
• 　翻訳の整合性で気になる点があったのが「刑務所に入れられた」という発言部分。翻訳として「拘置所」ではなく「刑務所」で本当にあっているの？彼が「拘置所」といったのを誤訳していたら翻訳の責任重大だし、本当に「刑務所」と言ったのであれば彼は拘置所と刑務所の違いすらも判らずに日本の司法を批判している無知ということになる。ここ重要よ。
• 　検察が「逃亡の可能性が高い」と再三主張したにもかかわらず保釈請求を行った弁護団とそれを認めた裁判所。結果は検察の主張が正しいという結果となった。それにもかかわらず弁護団はいまだに記者会見も行わず、「刑事訴訟法に基づく押収拒絶権」を行使して逃走後の家宅捜索を拒否したとのこと。鍵付きケース入りのパスポートを本人に渡していたことも何かしら逃走の手助けをしたように思えてならない。国内の身分証明が必要なら在留カードの交付だけじゃだめなの？弁護団も自身の潔白を証明する必要がある。法や他人の人権を踏みにじった輩の人権をどこまで擁護する必要があるの？
• 　これまでの動向を考えると日産で首を切りまくって会社を立て直したのも「縁もゆかりもない黄色いサルの首切りなんて痛くもかゆくもない」という偏見の持ち主なのかなぁと個人的には思える。ただ彼の場合人種差別主義ではなく過剰なエリート意識（主に財力）から自身が特権階級だと思い込んでいる節が見て取れる。このような人物を長年経営の上層部に居座らせたのは日産経営陣の責任はもちろん、株価という「数値」だけを見てその状態を黙認してきた株主にも責任はある。筆頭株主は…あーそうだったね。

　個人的な心情としては「世界でもトップクラスの犯罪発生率の低さと、犯罪を抑止する日本の文化的な思想とその制度」を何も知らないのに声だけはでかい無法者に踏みにじられて腹が立つというのもある。